恩師の関係で、過労死弁護団にも入っているのですが
周りの人たちにその話をすると、
「あなたの家族こそ、過労死は大丈夫なの?」
ひやかし半分、後の半分はかなり本気で心配されます。
わたしの家族は、かなり過密スケジュールで働いているからです。
大丈夫なのかと聞かれて、
大丈夫だよと自信満々で答えられないのが困ったところです。
しかし、過労防止のことであれこれ私が気をもんでも、
同じ事務所にいたときから、簡単には防止策は進まず、
業を煮やして具体的な提案をすると、かえって裏目に出たりして。
こういう悩みの弁護士はほかにもたくさんいると思います。
ここ5年ほど、いろんな過労死事件や過労自殺事件を見ていて気がついたのですが
過労の渦中にいる人に、
「休んだ方がいい」
という声かけは、とても難しい。
その言葉自体が、とてつもないプレッシャーになるからです。
「うまく時間を調節すれば、休める」
そう言ってもだめ。
自分はうまく休むような要領のよさがないと、落ち込んでしまうから。
なんとか休みをとる時間を確保させても、
そのために仕事が進まなければ、そのことでまた落ち込みます。
そもそも仕事のしすぎで疲れすぎているので、簡単には気持ちが浮上しないのです。
周囲の心配だけじゃどうにもこうにも。
仕事の量の配分を規制するのか、総量を規制するのか。
どちらにせよ、仕事場全体での、バランスが必要になります。
休めない症候群…とでもいうのでしょうか。
家族本人が割り切れるような打開策があったら、教えてもらいたいぐらいです。