2009年12月25日金曜日

日弁連会長選挙

日弁連の会長選挙の時期です。

宇都宮健児弁護士が会長に立候補し意見交換のためにこられました。


会長ポストが、弁護士会内の派閥間の調整で決まっているので
派閥と関係のない宇都宮先生が立候補するというのが新鮮でした。


もう一人の候補の、現執行部派系の山本健嗣弁護士も、そのご意見にはうなずくことも多いのですが
弁護士会内の意見交換の風通しをよくするためには、
そろそろ、派閥とは関係のない先生が執行部を担った方がいいのかもしれません。

急先鋒の論陣派が、執行部に入って、調整役を担うのは大変なことですが。

2009年12月9日水曜日

同窓会

出身ゼミの同窓会に参加して,
同期の友人や現ゼミ生や先輩後輩たちとお話。

割と大きめの法律事務所に勤務している友人の女性弁護士が
出産したお話など聞きました。
かわいいお子さんで,産めてよかったね・産休とれる事務所でよかったねと
おしゃべりしていたのですが,

「24時間働けるわけではないから,事務所にはだんだん居づらくなっているよね」

という発言もあり,
女性弁護士の産休育休問題は,世間の水準以下なのだと実感。
そもそも,深夜まで働かねばならない労働環境がもうすでにおかしいのですが。

出産直後のベッドの上で,準備書面を作成したという先輩弁護士の話が頭をよぎりました。
(「出産後は目を使うな」と言われますけども)

弁護士になってみるまで,こんなに女性弁護士が子どもを生み育てにくいとは思ってもみませんでした。

ロースクール生で,
地方での弁護士勤務・開業を検討しておられる方がおられました。

日本子ども虐待防止学会の学生会員として活動している,
東大ローは企業法務をめざす人が多く,このような児童虐待問題などに興味を持つ人は少数派。

そんな話をしながら,日本子ども虐待防止学会の本も持ってきて
熱心に説明してくれました。
だんだんシンポジウムなどに参加したくなってきました。

今は少数派でも,地道に活動すれば,いつか広がります。
がんばってください。

2009年11月25日水曜日

司法修習生の「貸与制」

司法修習生はこれまで準公務員として給与をいただいていましたが
来年の平成22年からは「貸与制」になります。

同業者のあちらこちらで、問題点が指摘されています。
平成21年度中国地方弁護士大会でも議論されました。
自分の考えを整理するためにメモを作ってみました。

○保証人または機関保証が必要

→保証人になってくれる人がいないと司法修習生になれない?
→機関保証をつけるための保証料を払えないと司法修習生になれない?
→弁護士になっても、機関保証をおこなった団体とは常に利益相反が生じてしまい、債務整理などの仕事ができないのでは?


修習資金貸与制の施行に伴う整備の概要(案)
http://www.courts.go.jp/saikosai/about/iinkai/sihosyusyu/iikai_14_41.html
3 保証人(法第67条の2第5項関係)
(1) 修習資金の貸与を受けようとする者は,連帯保証人として自然人2人(修習資金の貸与を受けようとする者に父又は母があるときは,うち1人はその父又は母)を立てなければならないものとする。

(2) (1)とは別に,例えば,独立行政法人日本学生支援機構奨学金のような機関保証を選択することができるようにすることが望ましい。


○国家公務員共済に入れない
→国民年金、国民健康保険を自分で負担するとなると、「基本額 23万円程度」の実質は20万円を切るのでは
 → 地方修習に赴任するための転居費用は捻出できない。地方修習の回避者が増えないか。

○修習生期間中は「収入」がない
→現在、未曾有の就職難で、修習終了後すぐに独立する方も増えています。しかし、独立するにも先立つ資金が必要ですが、ロースクール奨学金約300~400万円・修習生貸与金約300万円と、すでに多額の債務を負担している新人弁護士に、金融機関はどれだけの信用をあたえてくれるものなのでしょうか。
 また、「収入」がないということは、所得証明がないということです。源泉徴収票も市県民税所得証明書も出ません。金融機関から借入をするにあたり、資力を証明することができません。


正直、司法改革が行われていたころは、弁護士の平均所得もある程度は確保されていたでしょうが
現在の状況で、これだけ多額の金額を返すことができるとは思えません。
親世代の財産が、国や大学に吸い取られて終わりという気がしてなりません。


資力も経験もない若手に負担が大きすぎる、このような制度設計には最初から無理があります。
今後も優秀な人材に法曹界をめざしてほしいのに、人材が他分野に流れるのではないでしょうか。
もし私が今15歳若ければ、法曹界をめざすことができたかどうか。

なお、弁護士になったら食べられないかもしれないという状況は、裁判官や検察官にとって、「自由にやめられない」状況を生み出しているのであり、司法の独立性や裁判官・裁判所の独立性に対して、経済面の障害を与えかねない…と思っています。

2009年11月2日月曜日

援助するということ

配偶者暴力の被害者の方を援助する立場になる専門職向けの講座というものが全国各地で開かれています。
以前、司法試験合格直後に、東京都の講座を2日間だけ受けたことがあります。

印象深かったのが、
「どうしても、支配-被支配の関係を脱けでる際に、次の新たな支配関係に入ってしまうことがあります。援助者が新しい『支配者』になってはだめですよ。」
「加害夫と別れるという決断そのものも、どんなに生命・身体の危険があっても、援助者が強制してはいけません。本人が決めるしかないんです。そこで無理強いすれば、あなたがつぎの『支配者』です。」


仕事柄アドバイスはしないといけない。
でも、ご本人に決めて頂かないといけない。

難しいです。


ちなみに、私の母校は、校則がほとんどないプロテスタント系私立で、
「あなたたちには聖書がある、自分で自分を修めなさい」
と、教えられていました。
自由の裏には自己責任という、ある意味厳しい学校でした。

PTAから「そんな自由放任でいいのですか」と苦情があったときは
「支配せずに見守るというのがどれだけ難しいかわかりますか」と
切り返していたそうです。
どれだけはらはらしながら、指導にあたられていたか。

大して聖書も読まず、教会にも行かず、信者になることはありませんでしたが、
せめて、見守ることができるだけの精神力を身につけたいと思いながら仕事をしています。

2009年10月24日土曜日

事務所サイト

事務所サイトを作りました。

ドメインまで取得したというのに、
素朴な内容です。

http://suzukilaw.net/

なにはともあれ、宜しくお願いします。


下関警察署の接見室、いつになったら増設工事をするのでしょう。
まだはじまってません。

2009年10月6日火曜日

第1回長府れとろ祭り

10月11日(日)10時~15時
長府商店街で、長府れとろ祭りが開催されるそうです。

フリーマーケット、クラシックカー展示、骨董市、よさこい踊り
チャリラン大会、飲食ブースなど。

無料駐車場は長府中学校、十楽斜め前空き地、レッドキャベツ跡地
有料駐車場はパコセ


近頃やる気にあふれた長府の商店街・長府人恋横町の催しです。


お師匠さんから、フリーマーケットに結構いいものがでると聞いたので行ってみようかと思っています。

それはそうと、

チャリラン

…ってなんでしょう?

2009年8月11日火曜日

休み方

恩師の関係で、過労死弁護団にも入っているのですが
周りの人たちにその話をすると、

「あなたの家族こそ、過労死は大丈夫なの?」

ひやかし半分、後の半分はかなり本気で心配されます。
わたしの家族は、かなり過密スケジュールで働いているからです。

大丈夫なのかと聞かれて、
大丈夫だよと自信満々で答えられないのが困ったところです。


しかし、過労防止のことであれこれ私が気をもんでも、
同じ事務所にいたときから、簡単には防止策は進まず、
業を煮やして具体的な提案をすると、かえって裏目に出たりして。

こういう悩みの弁護士はほかにもたくさんいると思います。

ここ5年ほど、いろんな過労死事件や過労自殺事件を見ていて気がついたのですが
過労の渦中にいる人に、

「休んだ方がいい」

という声かけは、とても難しい。
その言葉自体が、とてつもないプレッシャーになるからです。

「うまく時間を調節すれば、休める」

そう言ってもだめ。

自分はうまく休むような要領のよさがないと、落ち込んでしまうから。

なんとか休みをとる時間を確保させても、
そのために仕事が進まなければ、そのことでまた落ち込みます。

そもそも仕事のしすぎで疲れすぎているので、簡単には気持ちが浮上しないのです。
周囲の心配だけじゃどうにもこうにも。

仕事の量の配分を規制するのか、総量を規制するのか。
どちらにせよ、仕事場全体での、バランスが必要になります。

休めない症候群…とでもいうのでしょうか。
家族本人が割り切れるような打開策があったら、教えてもらいたいぐらいです。

お知らせ

11日~16日は夏休みをとらせていただいております。
留守番電話はときどき確認しております。
よろしくお願いします。

2009年8月9日日曜日

訪問販売お断り

自宅にいるとき、基本的に訪問販売の方はお断りしているのですが
うっかり、ドアを開けてしまいました。

訪問販売の方はセールストークが上手ですね。
まくしたてられて、説明についつい相づちをうっていると、
お帰りいただくタイミングが全然見つからない。

それもそのはず、セールスマンの調子にあわせてお話を聞いてしまっていました。
日頃、お客様に「傾聴」をせねばと思っているのですが
セールスマンの方に傾聴をするなんて、逆効果。
なにをしているのやら。

途中でわれに帰って、とにかく何も契約せず、お帰りいただきました。

特定商取引法があるからクーリングオフで…なんて、めんどくさい!
とにかく契約しないのが一番大事。


きっぱりとお断りするコツは笑顔、と思い出し、

にっこりと
 「うちはいりません。」
 「ご説明、どうもありがとうございました。」

今日はこれでお帰りいただきました。


ちなみに、これでも帰ろうとしなければ、「今日は、おひきとりください。」とはっきり言います。
それでも帰らなければ、たいてい、名刺を出しているので

「あなたの本社に、不退去罪まがいのセールスマンがいると通告しますよ」
ということにしているのですが、そこまで言わないと帰らない場面になったことはありません。

2009年7月28日火曜日

コンビニ弁当ながら

セブンイレブンで買った
丸ごと蒸したトマトを混ぜる素麺サラダ
を食べました。

これがかなりおいしい。
トマトは蒸して冷やすのがいいのですね。

2009年7月26日日曜日

金融商品取引業者の登録状況を検索したい

このところ金融商品取引業者無登録営業の摘発が続いています。

金融商品取引業者は内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ行うことができません(金融商品取引法29条、罰則は法198条1号)。

登録を受けたかどうかは、
金融庁のサイトで業者一覧リストを公開しているので、そこで確認できます。

確認はできますが、リストのファイルがpdfです。
技術的にはパソコンや携帯電話からpdfファイルは閲覧できるし、文字列検索も可能です。

しかし、パソコンによってはpdfファイルは開くのに時間がかかりますし、どの携帯電話からもpdfファイルが閲覧できるわけではないので、実際には確認しづらいように思います。

ちなみに、同じ金融庁のサイトには「登録貸金業者情報検索サービス」があります。
こちらはpdfファイルをダウンロードしなくても、検索が可能です。
携帯電話からも検索できるページがあります。

こういう便利さは、消費者が取引に入る前に、自分で情報を入手する上でとても大事です。

金融庁さん、登録金融商品取引業者の情報検索サービスもぜひ作成してください。

2009年7月5日日曜日

接見室が足りない

5月7日に接見室が足りないと書きました。(→「接見室」)

下関署はどうやら増やしてくれるらしいという噂を聞きました。
もう1部屋程度。

でもそれだけでは全然足りない!

特に長府署です。
長府は、夕方に行こうとすると帰宅ラッシュの渋滞で多くの時間がとられやすいところです。

ということからなのか、
渋滞の時間帯をはずして、ちょっと遅めに接見に行ったりすることもあります。

でもみんな考えることは同じ…?
私が接見を終わった後にまだ1人待っておられることがあります。
しかも21時すぎ。

「待ちましたか?」
「いいえ、今きたところですよ」

などと待ち合わせのような会話をかわすものの、
待機時間用に文庫本などをお持ちで、しかもかなりページが進んでいました。
30分程度はお待ちになったご様子。

同業者の方に聞くと、他にも長府署で同様のケースがあるようです。

山口県警さん、長府署の接見室もぜひ増やしてください。


・参考・
○日本弁護士会連合会「留置施設における面会室の増設要望書」(平成21年1月19日付)
○北海道弁護士連合会の平成20年定期大会決議「留置施設における面会室の増設を求める決議」

2009年6月10日水曜日

議員の男女共同参画

本日のテレビ朝日系列のスーパーモーニングの「永田町トリビア」コーナーで,
議員の男女共同参画という趣旨の特集をしていました。

食堂メニューが男性基準
随行スタッフと勘違いされる
男性ばかりのなかで発言しにくい

という実情が述べられ,その後,自民党と民主党における,党から女性議員へのアドバイスが紹介されていました。

(自民党)
厚化粧をしない
お母さんというイメージを大事に
装飾品をあまりつけない

(民主党)
泣くときはトイレで
どならない
ブランド品は禁止


民主党の「泣くときはトイレで」と「どならない」は自分でも気をつけねばと思っているところですが
「お母さんというイメージを大事に」には,愕然としてしまいました。
政治の現実として,確実なイメージ戦略なのでしょうが,まだ「お母さん」なんだ。


随行スタッフと勘違いされるという点は,うなずいてしまいます。
私も警察署に接見に行くと,警察官に
「あ,一般面会の時間は終わりましたよ」
と,声をかけられることがあります。
弁護士バッジをつけていても弁護士だと認識してくれない。
最近は顔を覚えてくださったようで,そういうことも減りました。

行政機関等に電話で問い合わせなどしたときも,女性の声で判断されたのか
「事務員の方ですか?」「弁護士本人ですよ」というやりとりをしたことも何度もあります。

慣れてもらうまでは,仕方がないことです。
ただ,「女性だから事務員」と思う方が,そもそも事務員の仕事の専門性を理解してくれているのか,そのあたりは疑りたくなります。

「県内初の女性●●」といった記事がもはや出なくなる時代がはやくきますように。

2009年6月8日月曜日

【離婚事件】うつ病治癒可能性と婚姻関係の破綻

別居して長い時間が経過すると、関係の回復は次第に難しくなっていくと思うのですが、名古屋高裁で興味深い判決がでていました。

別居から3年3ヶ月の夫婦について、妻のうつ病が治癒し、あるいは妻の病状について夫の理解が深まれば婚姻関係は改善することも期待でき、いまだ破綻しているとまではいえないとして、夫の請求を認容した原判決を取消し、請求を棄却した事例
【名古屋高裁平成20年4月8日判決(家裁月報61巻2号241頁)】

別居期間だけで婚姻関係が破綻したとは認定せず、

夫が離婚を考える原因となった妻の言動はうつ病の影響を受けたものである可能性があるのであるから、妻の治癒を待ち、妻の病気の影響を取り除いた状態で、夫に妻と子どもとの今後の家族関係、婚姻関係に向き合う機会を持たせることが相当

としています。

妻が苦悩した原因は「嫁いびり」にあるようで、
妻側の代理人は「姑が嫁いびりをし、その結果夫婦に不和が生じた場合であるから、姑による嫁いびりは、夫の有責性として評価されるべき」と主張しています。
ただし、名古屋高裁は破綻していないと結論づけたため、有責性判断に関わる事情となる「嫁いびり」についての事実認定はしていません(原審では詳細に認定をしています)。

なお、本件では次の事情がありました。
・婚姻期間6年
・別居期間3年3ヶ月(27歳~30歳)
・未成熟子あり


…病気さえ理解できれば、心を傷つけた言動を許し、かつ、再び愛せるのかと問われると、正直疑問は感じます。そうなるかもしれないし、そうならないかもしれない。
まあ、「法的な離婚請求を認めるか否か」という判断の中での言及に対し、現実からのつっこみを入れても仕方ないところなのですが。                                          

2009年6月5日金曜日

サザエ

サザエをいただきました。
仕事が終わった後,調理。

オリーブ油をたらし,刻んだにんにくをふりかけて,壺焼き。
醤油でなくともなかなか美味しい。

それでもまだ余っていたので,
残りはサザエごはんに。

サザエをゆでて,ワタと身にわけて,身をきざむ。
ワタをすりつぶして,ゆで汁に溶かし,炊飯器に。
醤油・日本酒・みりん・昆布で味付け。

磯の香りがします。
気が抜けない仕事が続いていますので,お酒は飲まないでいますが
ワタの苦みはビールにぴったりと思われます。

寝る前に北九州成年後見センター「みると」を視察した方々のレポートを読む。
後見制度にこれだけの可能性があるのかと感嘆。

2009年5月26日火曜日

資さんうどん

資さんうどん(すけさんうどん)のお店が
下関市の安岡にできました。

行ってみると,お客さんがいっぱい。
駐車場も店内のテーブルもほとんど埋まっていました。

ごぼ天うどん
ぼたもち(なぜうどん屋さんでぼたもちが出るのだろう)
いわし天
など食べました。

どれも美味しかった。
特に揚げたてのいわし天が。

ぼたもちもちょうどいい甘さでした。
美味しいあんこを久しぶりに食べました。

2009年5月20日水曜日

前夜

もう裁判員制度(&被疑者国選弁護対象事件拡大)が始まります。

「裁判員裁判に賛成ですか。」
よく尋ねられます。

そのたびに考えこんでしまいます。

裁判員制度を実施することを前提に
裁判員は一般の方々だから何日も裁判所に出頭できない
  ↓
計画的な集中審理をしないといけない
  ↓
●主張・争点・立証の計画をすべき
 → 公判前に整理する手続が作られる
   証拠を見なければ公判はじまる前から争点も証拠も整理できない
  → 弁護人にとって従来よりも大幅に改善された新しい証拠開示制度ができる

●被告人の供述の証拠能力・証明力をめぐって,これまで取調担当の警察官の尋問などで長期の時間を費やしていたが,裁判員制度でこのような時間はとれない
 → 被疑者取調べの録画を進めよう(取調べ可視化,現在はまだ部分的録画)


最初は,真実発見も被告人の防御権も後退するのではないかと危惧していましたが
次第に,多くの証拠資料が弁護人の目の前に出てくるシステムに大幅に改革されているわけで,むしろ真実発見(冤罪発見にも)につながっていることに気がつきました。

冤罪事件で,無罪判決が言い渡される数も増えるのではないか。
そう期待する意見にもうなずけます。
このままいくしかない。

ただ,まだ納得できない点もあります。

一般の方々が,3日も「連続して」休みをとる制度設計はいかがなものか。

私は,離婚事件中心に仕事をしていますが,家事調停では,お客様ご本人の出頭も必要です。
調停の日は,裁判所にほぼ半日居続けとなります。

お客様のご都合を聞いていると,お休みをとるのは,1ヶ月~1ヶ月半に1度の頻度でやっとです。
3日「連続」は本当に難しいのでは。

おそらく,裁判員裁判という非日常的な時間を,守秘義務厳守ですごしてもらうには,連続した数日間でなければ無理という発想もあるのでしょう。断続的開廷日であれば,半年程度の期間の負担を強いることになり,参加が減ってしまうかもという危惧もあります。

しかし,裁判員制度についての印象を聞いていると,
「この私に,責任をもって,人を裁く判断などできるのか」

そんな疑問が強くあるようです。
自分の意見というのは,日常の生活での自分ひとりの時間に戻らないと練り上げられないと思うのですが,非日常的な裁判所にいつづける時間(山口県であれば山口市での連泊も伴う場合も)の中で,落ち着いて考えられるのでしょうか。
そんな素朴な疑問を感じてしまうのでした。

2009年5月18日月曜日

下関にきて4年目になります。
ふぐ・うに・くじら・トマト…と,こちらには美味しいものが数多くありますが,
たこの美味しさも,こちらにきて初めて気がつきました。

例えば,川棚の瓦そばたかせの「たこのぶつぎり」。
ここは,瓦そばだけでなく,サイドメニューもなかなか美味しいものがそろっています。
その中で,やみつきになっていたのが,これでした。
潮味がきいていて,固すぎずやわらかすぎない歯ごたえで,最高でした。
ですが,最近は見当たらなくなってしまいました。
復活を希望しています。たかせさん,お願いします。

とりあえず,下関のスーパーマーケットで売っているたこも美味しいので,
自分でたこ料理をこしらえました。

たこのカルパッチョ風サラダ

1.蒸したこを薄く切る
2.たこを塩とオリーブ油でもむ
3.かいわれ大根の刻んだもの,茹でて薄切りにしたアスパラとたこをあえて平皿に盛りつける
4.小さくサイコロ切りにしたクリームチーズを散らす
5.バルサミコ酢をかけてできあがり。

2009年5月7日木曜日

接見室

被疑者国選弁護の対象事件が拡大して事件数が10倍になるとのことです。

ゴールデンウィークは対象拡大前のつかの間のお休みと思っていましたが
4月中に被疑者弁護事件が入り,お休みの計画は大きく変更されました。

気になるのが,下関署の接見室の数です。
大きな警察署なのに,接見室が1つしかありません。
しかも一般面会と同じ部屋なのです。

一般の方の面会対応時間に,30分~1時間もかけて弁護士接見などすると
一般面会対応時間が終わってしまい,面会できずに帰る一般人の方もおられるようです。
かといって,打ち合わせしないわけにいきません。

私は一般面会を避けながら接見をしていますが,
あまり遅いと,特に21時の消灯時間を過ぎると,他の留置者の眠りを妨げるようで
留置担当官から,できれば気をつけてほしいという目で訴えかけられます。
かといって,打ち合わせしないわけにいきません。

先輩弁護士等の申込と重なれば,譲らないわけにもいきません。
(後輩に譲るときもあります)

なかなか気をつかいます。
もちろん重要なとき・必要なときは,時間に気をつかってなんていられません。
接見交通権の権利行使は誰にも妨害できないのですから。

今度,接見室が増えるらしいという噂を聞きました。
1部屋が2部屋になるだけでもありがたい。
でも,できれば3~4部屋ぐらい一気に作ってくれないでしょうか。

被疑者国選が10倍になったとき,弁護士接見の数はどうなることやら。
待合室で順番待ちになるのかと笑っていますが,実際にそうなったら笑い事じゃありません。

栃木でも接見室不足だという記事を読みました。
いつかどこかで接見室不足の接見妨害国賠が起きるかもしれません。

2009年5月6日水曜日

事務所を独立開業しました

21年4月1日付けで
事務所を独立開業いたしました。

慌ただしく独立を決めて開業作業を進めていたため,
これまでお世話になってきたお客様,同業者の方々,司法関係者の方々,
業務にご協力いただいている方々,恩師,友人等に対し,
ご挨拶が遅れております。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

2009年3月1日日曜日

お客様が見島沖でお釣りになったという

をいただきました。

全長25cm以上ある鯛。
こんなに大きなものを見たのは久しぶりでした。

きれいに焼けるか、
変に味付けしたらもったいないのでは
料理方法をいろいろ悩み、
塩釜焼きで食べました。

お塩1kgを卵白で練って、鯛にぬってオーブンへ。
大変美味でした。
(ありがとうございました)

2009年2月22日日曜日

12

下関シアターゼロへ「12人の怒れる男」を
見に行きました。

裁判員制度がもうじきはじまるので,ヘンリー・フォンダの演技を見ておこうと思っていたのです。
が。

映画が始まってみたら,ロシア語,ロシア人,しかも映像はカラー。
陪審員たちは最初に携帯電話が回収され,評議室はぼろぼろの小学校の体育館。

うっかりしていましたが,
これは,現代ロシアで再構成された12人の怒れる男でした。
しかし,勘違いのおかげで素晴らしい映画を見ることができました。

長台詞など舞台劇を意識していると思われる演出で,
ロシアに置き換えた民族差別問題や
マフィアやチェチェン紛争といった現代ロシアの社会問題も織り交ぜて
オリジナル版とは全く異なった作品に仕上がっていました。

合理的な疑いを超える証明があったか。

陪審員の議論の対象は,この証明ができているかどうかです。

しかし,かれらは,一筋縄ではいかない。
本件事件の内容になかなか入ってくれません。
陪審員の人生がとにかく語られます。語り尽くさないと心が議論に向かないのです。
ピアノはかき鳴らされ,カフカスの踊り,そして喧嘩。

なんとも激しい評議でした。

業務に関わる点で刺激を受けたのは,
1.やる気のない弁護をすると,陪審員もやる気のない議論しかしてくれない
 …恐怖を感じました。しっかり仕事しないと。

2.判決を出せば「解決」なのか。
 …この映画の一番の核心です。全ての法曹関係者の尽きせぬ悩みでもあります。

映画のパンフレットを後で読み直すと,
チェチェン紛争や監督の政治的背景にも触れられていました。

いい映画に出会えました。

2009年2月15日日曜日

面接交渉DVD

以前,面接交渉調停事件の折に
最高裁が作成したDVDを家裁で見せていただきました。

夫婦が離婚した後に,
別居親と子どもが会うときの親双方の注意事項をまとめたものです。

私の記憶ではこんなことが述べられていました。

・会う約束をするときは,子どもの都合に配慮して柔軟に決める
・同居親は子どもを笑顔で送り出し,笑顔で迎える
・別居親は子どもに同居親の様子を根掘り葉掘り聞かない
・同居親は子どもに面接交渉での別居親の話を根掘り葉掘り聞かない
・両親は子どもにお互いの悪口を言わない
・別居親は子どもに過度なプレゼントは渡さない(渡すときに同居親の了解を)

などなど。

元々信頼関係がこわれて別れた2人です。
これだけ大人に振る舞えるかというと,なかなか厳しいところではあります。

でも,子どもは,親の離婚という事態に直面して,各種のしわ寄せを受けています。
親にもがんばってほしいというのがDVDにこめられたメッセージなのでしょう。

全てのケースであてはまるわけではありませんが,
離婚後の面接交渉に限らず,
人間関係一般にも通じるものがある示唆深いDVDでした。

2009年2月14日土曜日

スキャンスナップ

弁護士会の連絡文書や議事録などが大量にたまっています。
ファイリングするのも大変。
がんばって整理しても書架に場所をとられます。

とにかく紙が多い…
捨てて良いのかがわからない。
というのも,弁護士会の仕事をしているときに,前例を確認した方がよい場面もあるからです。
ときどきなのですが。

そのときどきのために,ずっと大きな書類を抱えていくのもなんなので
PDFデータで保存することにしました。

それで我が家にやってきたのが
富士通のスキャンスナップ。

ものすごいスピードで
表も裏もカラーでスキャンしてくれます。
画質も悪くない。

楽2ライブラリパーソナルも,データの管理閲覧に便利でした。

A3サイズまで対応可能です。

2009年2月13日金曜日

共同勉強会

夜,地域包括支援センターの方々と弁護士との共同勉強会がありました。

行政でできること,弁護士ができること,
それぞれに可能性と限界があります。
お互い腕を磨き,情報交換をするために勉強会が始まりました。

成年後見制度の対象者であっても施設入所可能ではない場合に
在宅の本人さんの生活をどう支援するのかという議論などがありました。

介護予防など高齢者さんをとりまく各種機関の仕組みがまだまだ頭に入っておらず
基本的なことから教えてもらっています。

弁護士は弁護士で,あるシチュエーションでどこまで何ができるのかという問いに
法的根拠から一緒に考えていったりしました。
S先生と,「被後見人さんが亡くなられた後,後見人は一体何をどこまでできるのか」
というところで悩んでいます。
相続人さんが相続財産を受け取ってくれない場合があるようです。

今回の勉強会とは別に,社会福祉士さんと弁護士との共同勉強会もあります。
私も先日から参加するようになりました。

今後はこれらの勉強会を融合するとのことです。
みなさん,パワフルで熱い方々です。
面白いネットワークになることを期待しています。

2009年2月10日火曜日

慰謝料電卓

美容院で週刊誌を読んでいたら
「慰謝料電卓」なるおもちゃが発売されたとの記事がありました。

腹の立つできごとを文字入力して
「精神的ダメージ」キーを押すと慰謝料額が出てくるんだそうです。

金額だけでなく、「ビール」「エステ」「肩たたき券」なども表示されると解説されていて
所詮お金では癒せないところをフォロー(?)しているようです。

店頭で見かけたら、手にしてみたいです。

(商品名:こよい兄弟 「慰謝料電卓」
希望小売価格:2,415円(税込)
http://www.wizinc.co.jp/products/koyoi_001.html)

2009年2月9日月曜日

関東弁護士連合会へ

今年9月の関東弁護士連合会でのシンポジウムのテーマは子供と携帯電話。
関弁連では、一年前にまず大会決議を出し、そのテーマで一年準備してシンポジウムを開催するそうです。
中弁連とは逆です。
その関弁連の決議がこれです。

昨年10月に中弁連で扱ったテーマということで
やり残したことなどをお話してほしいとご依頼があり
東京まで、U先生とS先生と一緒に行ってきました。

弁護士はどのような形でこの問題に関わればいいのか。
警察と異なり発信者情報開示までに時間がかかってしまう現在の状況で
実務レベルで関わるのはなかなか至難の業です。

弁護士会の政策提言機能をもっと拡充すべきというU先生の発想で
中弁連のシンポジウムと宣言が推し進められました。

あのときも、技術の発達が著しい状況の中で、
具体的な方法論を論じても5年後には通用しないだろうということで
「3原則」の形で宣言が出されました。

今年はもう少し具体的な権利性を論じられるでしょうか(よくわからない)
学校への携帯電話持ち込み禁止、総務省が推進する安心ネットづくり促進プログラムでの調査検証の開始など、昨年からすでにあれこれ情勢が変化しています。

関弁連の方々の議論の行方が楽しみです。

2009年1月1日木曜日

今年も宜しくお願いします

明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。

平成21年1月1日