山口県弁の内山会長が,日弁連の理事会に出るたびに県弁会員向けにレポートを配布してくれます。
日弁連での議論状況がホットにわかるので,愛読しています。
昨日配布されたレポートには,
毎日新聞が「日弁連会長が『(弁護士は)ぜいたくを言わなければ就職できる』と発言」と報道したが,正確な発言内容は
「ぜいたくを言わなければ就職できる,といった状況をめざす」
であり,会長が抗議し撤回を求めたところ,毎日新聞側が陳謝したとありました。
いま現在の話か,目標の話か。
全然違います。
文脈を無視した言葉の切り取りで,事実はいかようにもねじまがります。
わたしも新聞を読んで,やはり憤りを感じていましたが,
煽られていただけであったことに気がつき,ためいきがでました。
陳謝したなら,撤回or修正or謝罪コメントでも出しているのかと思いきや
ネット上の記事にはとくになにも加筆はされていませんでした。
ネット上の情報はいつまでも残ります。
今後,誤報への対応がどのようになされるのかが気になります。
それにしても,日弁連が「ぜいたくを言わなければ就職できる」といった目標を立てなければならないくらい,若手弁護士の現実はほんとうに厳しいです。
そちらのほうを報道してほしかった。ぜいたくを言わなくても就職できないのですから。
問題の記事はこちらです(毎日新聞 2008年4月22日)